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昭和２０年５月２９日の空襲で全滅してしまった窯元・宮川香山一族の真葛焼は今では貴重な横浜の文化財と言えるでしょう。 本ギャラリーの品々は祖父権四郎の遺品ですが、個人で所蔵するよりも公の機関で保存・展示に供するのがベターと考え、適当な機関への寄贈を考えていましたが、その筋の方から美術館・博物館の収集品レベルではないが、今では外国、県外に散逸している真葛が横浜に残っていることが貴重なので大切に保存するのがよいとのアドバイスを頂きました。ここに紹介するものは、家庭用什器として日常使用してきたものを、デジタルカメラで撮影、編集した図録を再編集したものです。 |
開設：2004.10.28
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このホームページ完成後、展覧会や博物館で明治初期に七宝焼・金属細工・陶芸などの日本工芸品が世界に広く進出し、生糸や日本茶とともに開港地横浜の発展に大きく寄与したことを学びました。中でも宮川香山の真葛焼は Makuzu Ware として、世界中から注目を集め、その工芸作品はほとんど海外に流出し、日本国内では幻の焼き物とされていることも知りました。 田辺哲人氏が40年も前から海外に散逸した真葛焼製品を集められていること、テレビの「何でも鑑定団」にも取り上げられるなど、徐々にその存在が認められるようになってきた頃、思いがけないメールが舞い込んできました。 真葛焼の美しさに魅せられ、収集を始めた三陽物産の若社長・山本博士(ひろし)氏からホームページでギャラリーの棚に飾られた写真を見たとのメールでした。焼き物好きな家内とはメールのお付き合いが始まり、香山の一番弟子のお孫さんとの橋渡しや横浜の古い資料を提供するなどのお付き合いに発展しました。横浜に生まれ育った彼は真葛焼の窯跡地・横浜市南区庚台の民家の一部を借りて、小さいながらも「宮川香山記念館」を開設、公開(2009/4〜2010/7)し、さらに2010/10横浜駅近くのポートサイドに新たな「真葛ミュージアム」をオープンさせました。香山記念館同様、会社の経営をしながらの運営なので通常は土日のみの開館ですが、実物そっくりの動物の高浮き彫りの壺やら華麗な色彩の釉下彩の花瓶など見事な作品が展示されています。 また横浜育ちで勉強家の彼は神奈川ライセンスを取得、横浜・神奈川のＰＲ活動にも力を入れるなど、これから大きな力を発揮できる方だと期待しています。 横浜で生まれ育った人でも真葛焼を知らない方が多いですが、かつては家庭用食器など実際に利用されてきた真葛焼が途絶えてしまったことを私どもも残念に思います。その里帰り、広報に力を入れてきた田辺哲人氏、山本博士氏に共感を覚えられたら是非ミュージアムの参観をお勧めしたいと思います。 参考リンク： http://kozan-makuzu.com/ 真葛ミュージアムホームページ http://makuzukozan.blog86.fc2.com/ よこはま真葛情報局ブログ http://kozan.blog.so-net.ne.jp/ めざせ真葛博士（山本博士館長ブログ） |
最終更新：2016.03.10 参考文献ページ再編集 芳賀久雄