嵯峨野、京福北野線沿線

*　嵐山・天竜寺／広隆寺／　*
＊　仁和寺／竜安寺　*

　大阪での結婚式に出席した翌日、阪急京都／嵐山線を利用して嵯峨野・嵐山を訪ねました。二人とも以前にここは訪れていますが、当時とは異なって渡月橋にはひっきりなく車が往来し、近くに美空ひばりの記念館ができたためか、修学旅行生らの観光客がバスを連ねて詰めかけるので静かな雰囲気は失われていました。
　大堰川の渡月橋周辺を見物した後ほど近い天竜寺を訪れました。ここは後醍醐天皇の菩提を弔って足利尊氏が夢窓国師を開山に創建した寺で、京都五山の第一位の名刹です。創建以来６５０年になりますが、度重なる戦火により建物は失われ、古建築は見られません。しかし夢窓国師作庭の曹源池庭園は紅葉の時期素晴らしい眺めを楽しめました。

　この後近くのオルゴール館を見てから昼食を済ませ、京福電車で太秦の広隆寺へ、ここは家内の永遠の恋人、国宝第一号「弥勒菩薩半伽思惟像」にお目にかかるのを目的に訪れました。弥勒菩薩像はコンクリート造りの霊宝殿に他の国宝・重文の仏像と共に安置されていました。家内が高校の修学旅行で魅了されたときは堂内の御本尊として祀られていて厳かな雰囲気を感じたそうです。霊宝殿では子細に拝観するには好都合ですが、裸にされてしまったという感じを受けたようです。霊宝殿の外でも夢殿形式の八角堂、国宝桂宮院本堂が拝観できましたが、門の外から覗くだけでした。
　ここからまた電車で仁和寺と竜安寺を訪れました。仁和寺は道路に面した立派な二王門(重文)を通り中門の奥に金堂、五重塔があります。宸殿の北側に作られた庭園は落ち着いた雰囲気の庭園で、宸殿から庭園越しに五重塔がみられます。仁和寺から石庭で有名な竜安寺まではバスの便も悪く歩いていきました。大勢の観光客が石庭に面した縁に腰を下ろして見とれていましたが、さほど広くもない庭に岩を配し、白砂を敷き詰め、きれいに筋目を付けた庭園は観光客が多すぎてあまり印象には残りませんでした。
　拝観を終えて立命館大学前からバスで駅に向かいましたが、バスも少なく途中の道路が渋滞甚だしく、かなりの時間がかかり、京都観光の印象もあまり良いとは言えませんでした。