長州路ドライブの旅（５）
** 山口・瑠璃光寺 **
2002年8月29日(木)
津和野から国道を南に向かい山口市を目指します。途中山口−津和野間を走る貴婦人ＳＬ列車に逢えるかと思ったのですが、線路脇を走る区間はあまりなく、タイミングも合いませんでした。
山口市街に入る手前で国道からそれて瑠璃光寺に着きました。境内にはいるとすぐ右手に池があり、その向こうに国宝五重塔が建っています。形のよい立派な五重塔で、白木造りのようですが、軒先、垂木など少し傷んでいるように見えました。緑の山林を背に、前に池を配した五重塔の風景は絵のように美しく感じました。
ここ瑠璃光寺は足利尊氏と戦って戦死した大内義弘の菩提を弔うために弟の盛見が建立した国宝五重塔で有名ですが、ここは大内義弘が建てた香積寺のあったところ、のちに大内家の家老・陶弘房の菩提寺である瑠璃光寺が移ってきたもので、隣の洞春寺は毛利元就一族の菩提寺、いずれも本州西部を支配した大名の保護を受けた由緒ある寺院です。瑠璃光寺には大内弘世の騎馬像が立てられており、明るく開放的な感じを受ける境内ですが、洞春寺には珍しい四脚門があり、高い樹木に囲まれて閉鎖的な感じを受けました。毛利一族の墓所の前の広場は、そこで手をたたいたり、足で石畳を強く蹴り叩くと周囲の石段や石畳に反響してこだますることから「うぐいす張りの石畳」と呼ばれています。
